【ブログ】「話せるようになる」ための500の方法
【優先度★★★★★】3学期にしておくこと、第1位は?
相談で話す内容にも、季節によって違いがあります。
4、5月だったら今年度の計画、6、7月なら夏休みに向けて、9月になったら2学期の計画、年末は冬休みの過ごし方・・・それぞれの時期で考えるポイントや計画の立て方が違ってきます。
365日とまではいきませんが、二十四節気七十二候くらいならいけそうな気もします。
今は立春を過ぎ、ウグイスの鳴く頃。ウグイスは別名「春告鳥」。
短い3学期のすでに折り返し地点にきました。
この時期の相談で必ず話しているのは、「来年度に向けた準備をしっかり行いましょう」。
残り少ない3学期に焦って練習をするよりも、こちらの方がはるかに重要です。
「環境の変化」は緘黙症状改善のための重要な要素。
特に進学やクラス替えは最大級のチャンスです。
今までのクラスでは「話せない子」になってしまっていても、先生やクラスメイトが変わるこの機会に「話せる子」で再スタートすることができるかもしれません。
そのためにもしっかり計画を立てて、準備をして新しい環境でのスタートを迎えましょう。
では「来年度に向けた準備」とはいったい何をしておけばよいでしょうか。
「新しい学校や教室の見学」「初対面の人と話す練習」「自己紹介の練習」など色々ありますが、最も大切なのは「春休み中に新しい担任の先生と相談する機会を作る」こと。
4月になってすぐ、まだ新学期は始まらない4月2日か3日くらいに相談の機会を設けてもらうように、学校に依頼をしておくことがポイントです。
「春休み中に新しい担任の先生と相談する機会を作る」
【優先度】★★★★★
相談する機会を作ったら、どんなことを話しておけばよいでしょうか。
大きく分けて次の2つがあります。
1.「新年度の学校生活で必要な配慮や準備の打ち合わせ」
・これまでの本人の状態や対応などについての説明
・新学期が始まって1、2週間くらいの詳細なスケジュールの確認
・自己紹介の方法やタイミングの確認
・音読や日直など声を出すことが必要な場面での対応
・「話す練習」をどのように行っていくかの確認
こういったことを詳しく打ち合わせしておくことで、新学期を安心感をもってスタートさせることができます。
2.「担任の先生と話せるようになるためのきっかけづくりや練習」
これは本人に挑戦の意欲があれば、このタイミングで行っておくと効果的です。
初対面の担任の先生に声を出すことができれば、ここからの話す練習などが格段に進めやすくなります。
新学期の学校生活が始まってからではなく、春休み中(新学期が始まる前)に行う方が効果的、ということがお分かりいただけると思います。
4月になってすぐに相談の機会を設けてもらうのですから、3学期のうちに学校に依頼しておく必要がある訳です。
ところで・・・
学校によっては「新学期になるまで担任を教えることはできません」という返事が返ってくることもあります。
私の経験では、全体の2、3割くらいでそういうことがあります。
「新学期になるまで担任を教えられない」というのはどこにも根拠がないただの「ローカルルール」なのですが、なぜかそういう悪弊を大事にしてしまうのが学校というところだと思います。
もちろんこういう場合にも対応方法があるのですが・・・、それについてはまた別の機会にご説明しましょう。
【注意点】
ここに書いてある方法は、効果のある場合もありますし、そうでない場合もあります。
書いてある方法を機械的に実践しても上手くいきません。
練習メニューを考えるにあたっては、様々な要素を慎重に考慮した上で、個々に応じた方法を選択するようにしてください。