場面かんもく相談室 いちりづか

【ブログ】「話せるようになる」ための500の方法

「いちりづか」は場面緘黙専門のオンラインの相談室です。

場面緘黙の症状は、適切な対応によって
必ず改善させることができます。

「場面緘黙を治す」「話せるようになる」ための
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一緒に考えてみませんか?
2024-03-01 16:00:00

【3月にすること②】「どうなりたいかのイメージ」と「不安を減らすための情報収集」

前回の記事では、3月から4月にかけては環境が大きく変わるため、3月には「4月に向けて準備をしておくこと」が大切だと書きました。

そしてそのための準備として、以下の4つを挙げました。

・新しい環境でどうなりたいかのイメージづくり

・不安を減らすための相談や見学、情報収集

・心と体の元気を蓄えること

・お店などで知らない人と話す練習

  

今回はこのうちはじめの2つについて解説します。

 

 

新しい環境でどうなりたいかのイメージづくり

 

準備をするためには、まず「何に向かっての準備なのか」が分かっていないといけないですね。

このため、目標をしっかり立てることが大切です。

 

緘黙症状の改善といっても色々な段階があります。

担任の先生と話せるようになるのか、全員の前で音読などができるようになるのか、不特定多数の相手と話せるようになるのか。

また「毎日学校に行く」「教室に入る」など、緘黙症状以外についても同様です。

まずは新しい環境でスタートするときにどうなっていたいかのイメージを、しっかり持つようにしましょう。

 

当たり前のことですが、これは周りの大人ではなく本人が考えることです。

小中学校への進学や転校など学校が変わるタイミングでは特に、この点をよく本人と話し合っておきましょう

 

ここで1つ気をつけてほしいのは、目標の難易度と、上手くいかなかったときの対応です。

できれば目標は高く設定してほしいですが、高すぎる目標だと失敗してしまうこともあります。

よくある例は、学校に行けていない子が「新年度になったらクラスで過ごす」と決心をして最初の数日は頑張るけどやっぱり行けなくなってしまう、というものです。頑張ろうとした分、反動でさらに悪くなってしまうことも起こり得ます。

私としては、こういう目標はぜひ尊重したいですし、ちょっと難しそうでも本人がやると言っているなら応援したいと思います。

そういう時は、「高い目標なので上手くいかない可能性もあらかじめ想定されるから、そうなったらまた早めに一緒に考えよう」と失敗に対して先回りして対応を考えておくとよいでしょう。

例えば「新しいクラスで自己紹介を頑張る」だったら、それができたかどうかその日のうちにしっかり確認して、すぐに次の一手を考えればよいわけです。

 

 

不安を減らすための相談や見学、情報収集

 

新しい環境でのスタートは、「不安」も「期待」も大きくなります。

「期待」が勝てば新しいことに挑戦する原動力になりますが、「不安」の方が大きければ尻込みしてしまうでしょう。

「期待」というのは、1つ目に述べた「新しい環境でどうなりたいかのイメージづくり」と関係しています。

では「不安」の方はどうでしょうか。

 

緘黙症状の背景に「不安」の強さが関わっていることが多いと言われます。

環境が変わる時期というのは、この不安が大きくなりやすい時期です。

なぜなら不安というのは「分からないこと」から生じるものだからです。

 

どうなるか分からないから不安、何が起こるか分からないから不安になるのです。

「分からないから不安」なのですから、有効な対策は「なるべく沢山の情報を収集しておくこと」です。

 

そこで、事前に見学に行って建物の中や周りの様子を把握しておきましょう。

新しい学校に進学する場合は、玄関から教室までの経路、トイレや他の教室の様子などを知っておくのが有効です。

 

公共交通機関で通学するなら、あらかじめ何回か同じ経路で行ってみるとよいでしょう。

新しい地域での生活をスタートさせるなら、グーグルマップやストリートビューでその辺りを詳しく探索してみることをお勧めします。

 

場所だけでなく、学校の先生に会っておくのも有効です。

もし事前に担任が誰か教えてもらえるなら、顔合わせの機会をつくっておきましょう。

 

また新年度の詳しいスケジュールを教えてもらえば、見通しが持ちやすくなります。

自己紹介はいつどのようにするか、授業はいつから始まるか、日直の仕事はどんなことをするか、など細かいことまで確認しておくとよいでしょう。

 

このようにしっかり情報収集をして、「不安」よりも「期待」が大きくなるように準備していきましょう。

 

 

 【注意点】

ここに書いてある方法は、効果のある場合もありますし、そうでない場合もあります。

書いてある方法を機械的に実践しても上手くいきません。

練習メニューを考えるにあたっては、様々な要素を慎重に考慮した上で、個々に応じた方法を選択するようにしてください。